スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- | | スポンサー広告

静かなる偉業の人

どこか居心地悪そうに、とても控えめな感じで壇上に立っている。
語り口調も温和であり、語気が強いわけでもなく、
ただ静かに淡々と語られる。

語りつくせぬ苦労が山ほどあるだろうに...











数年前ふと手にした本から、
中村哲医師、並びにペシャワール会の活動を知ることとなり、
多方面にわたり衝撃を受け、考えさせられるものがあり、
覚えの悪い私でも頭の片隅に残っていたようだ。
そしてペシャワール会の若きワーカーが凶弾によって失われたことも、
まだ記憶に新しい。

昨日、その中村哲医師のナマの声が聞けるとあって、
現地報告会へ行ってきた。

1984年、パキスタンのペシャワールでの医療活動から始まり、
数年前からは水利事業にまで及び「緑の大地計画」へとつながり、
自給自足するための農業計画や、
難民が定住して村を構成する拠り所となるモスク建設まで、
活動は年毎に枝葉を広げて育まれてきている。


スライド写真を見ながら中村医師の報告が進行していくのだが、
カラカラに渇ききった茶色の砂漠に灌漑用水路が建設されると、
水辺の木が成長し農地が回復され緑色に変わってきているのだ。
その変わりようを写真で目の当たりにさせられると、
えもいわれぬ感動で会場の皆がどよめいていたような気がする。

suiro


何よりも感心したのは、
護岸法として取り入れたのが日本古来の蛇籠工法なるもので、
将来的に現地の人々が維持修復可能であることも考慮されているのだ。
その蛇籠で作られた護岸には柳が植樹され、
木の根が護岸を覆うように這い出している。
たとえばここで現代日本の農業土木技術を持ち込んでも、
現場の実情に即したものでなければ意味をなさないのだろう。
そしてその国の文化を理解し尊重することなくしても、
支援にはなりえないのだろう。

中村医師が言うには、
国連や多国からの援助は都市感覚の援助だと。

米軍機による幾多の誤爆、一部分に基づくアフガン報道のあり方、
米進駐による都市部の貧富格差の拡大などなど、
知らされていないアフガンの実態に驚いてしまうと同時に、
一体テロリストは誰なんだ!?と疑問に思った。

そういえば、いつか永六輔氏が言っていた。
「おおもとのところを考えてみよう」と。
そこから始められなければいけないんじゃないかと、
足りない頭で考えた。
おおもとには何があって今に至るのか?
一時凌ぎの援助ではなくて、
長いスパンで物事を考えてみることが重要なのだろうと。



一人一人何ができるのだろうか...

中村医師が言う。

人を殺さない。
人殺しに加担しない。
人のものを盗らない。
やってはいけないことをやらないだけで、
説得力があると思うと。

小柄で物静かな佇まいの中村医師には一片の気負いも感じられず、
まさに泰然自若たる自然体として私の目に映る。
いったいどこに、
25年の活動を続けてこられた源泉が潜んでいるのだろうか...

日本からやってくるボランティアの若者のほうが、
現地の人よりずっと暗い表情をしているそうで、
建設的な目標に向かって汗して働くことは精神的な糧となり、
それが幸を呼ぶのだというような話をされていた。
そして「人のためにしているのではありません」との言葉に、
中村医師の活動姿勢と、パワーの源が表れているように思えた。



で、帰り道、
問いはどうしたって自分に向けられるわけで…


自分はどうだ!?






************************************************

ペシャワール会の活動は、
会員の会費と支援者からの寄付金で成り立っています。
中村医師は、
「金をくれるという方からは、思想・宗教にかかわらず、
どなたからでも無節操にもらいます」と笑っておられました。

関心のある方はコチラをどうぞ。
ペシャワール会



スポンサーサイト

2009.09.20 | | Comments(0) | Trackback(0) | その他

コメント

コメントの投稿


秘密にする

«  | HOME |  »

プロフィール

志凛

  • Author:志凛
  • 稲葉浩志大好物

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。